コラム

2007/05/11

我慢強い日本人(茨城・HN)


▼待ちこがれていた国民的行事、ゴールデンウィークが瞬く間に終わった。経済効果を生み出し人々に休息と思い出を与えるはずのこのイベントも、旅行など移動の際の大渋滞で逆効果になった人も少なくないだろう。いくら我慢強い日本人でも、繰り返される渋滞に辟易しているのでは

▼ご多分に漏れず、筆者もカミさんの実家の会津に行くことが決まっていた為、渋滞をいかに避けるか事前に十分調べていた

▼東日本高速道路?(NEXCO)では、ゴールデンウィーク期間の高速道路における渋滞予測を全国版で発表し、ホームページに掲載していた。全国の10?以上の予測をまとめた渋滞予測ガイドによれば、今年は前半・後半にそれぞれ混雑のピークがあり、特に、下り線では4月28日と5月3日、上り線では4月30日と5月3日〜5日に30?以上の大きな渋滞が発生すると予測した

▼それにしても、便利なはずの高速道路が、未だに大渋滞を避けられないというのは悲しいところ。東アジア諸国と比べて見ても、インフラ整備の格差は拡大するばかりで、北京オリンピックや上海万博を控えた中国やアジアの拠点インフラを目指す韓国では、道路網の整備が進み経済の国際競争力を着実につけている。これに対して日本では、首都圏の環状道路の整備が遅れており、慢性的な渋滞により経済活動にも悪影響を及ぼしている

▼渋滞情報を公開してソフト的に対応するのも良いが、日本の国際競争力を強化するためにも、インフラ整備は重要な課題。忍耐強い日本人の特性が、こんなところで裏目に出ている気がしてならない。フラストレーションは募るばかりだ。(茨城・HN)

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