コラム

2007/05/25

目の前の事に集中する(茨城・KK)


▼ゴールデンウィークが終わった頃から五月病に悩まされる新人が少なくないと聞く。最近では新人研修を終えた新入社員の同じような症状が六月病と呼ばれている。人間、いつも同じペースで、やる気、意欲を持ち続けるのは難しいようだ

▼人はひとりでは生きていけない。誰かに支えられ、また支えながら生きている。誰しも社会とのつながりを感じ、社会に貢献できる仕事、生き方をしたいと思わない人はいないだろう。同時に「自分らしく生きたい」、自分の存在意義、アイデンティティを示したいと願う

▼成功する人としない人。スポーツの世界でもビジネスにおいても両者を分けているのは、能力の違いは勿論だが、それ以上にいかに自分自身をコントロールできるかにかかっているだろう。今置かれた環境ををポジティブに捉え、ストレスを軽減できたらと強く思う人は多いはずだ

▼心理学では、世の中の人の9割は元来はネガティブ思考の持ち主と指摘。一流のアスリートも日夜不安と闘っている。あの不世出のボクサーであるモハメド・アリですら、初の世界タイトル戦で血圧が220まで跳ね上がったという。スポーツドクターの辻秀一氏はネガティブ思考は考え方次第でポジティブ思考に変えられると言う

▼ともすれば過去を振り返っては後悔し、未来に思いをめぐらせては不安になる。その繰り返しで、肝心の「今、何をすべきか」を考える事を忘れがちだ。確かにイチロー選手や北島康介選手のインタビューでは「目の前の試合(レース)に集中するだけ」とお決まり。彼らは過去や未来よりも、今を大切にする習慣を努力で身につけたのだろうか。(茨城・KK)

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