コラム

2007/05/28

週に一度は草刈り(埼玉・AO)


▼もうすぐ6月の声を聞くこの時期は、地域によっては田植えの季節だ。田を耕し、籾から苗を育て、いよいよ田に足を踏み入れる。稲作農家にとっては、稲刈りと並ぶ、農繁期。早い地域では4月下旬、裏作で小麦栽培などをやっていれば、7月ごろに植える地域もあるようだ

▼水田一面に、緑の苗が並ぶ。はじめは頼りなげに見える苗も、暑くなるにつれて成長、花をつけ、稲が実る。時を同じくして、田圃のあぜ道には、草、草、草。9月の声を聞くまで毎週、あぜ道の草刈りに時間を費やす。あぜ道の草に、除草剤は使えない。稲にかかれば、農薬で台無しになってしまう。だから、どこの農家も草刈りに精を出す

▼よく買い物をするスーパー。この季節になると困ったことがある。それは、駐車場からの出口。道路には、歩道と植樹帯がある。草の成長が盛んなこれからの季節は、道路に出ようにも、右方向が草に覆われ、まったく視認できない状況に陥ってしまう。夜ならば、車のヘッドライトで判断できるが、昼間ではある程度道路内に入らなければ、右方向の確認は難しい

▼当然、植樹帯の維持管理という単価契約が年度当初に発注。くだんの場所も、時期がくればキレイになり、草も刈り取られている。ある時、雑草の刈り払いなどはどんな時期に行うのか聞いた。予算の都合もあるのだろう。答えは、年に何回もできないので、一番効果的な時にやってるのだと

▼確かに、一番伸びきった時に刈れば効果的だ。しかし、困っている人がいるのであれば、臨機応変に対応できないものだろうか。農家は稲のために草を刈り、行政は何のために草を刈るのだろう。(埼玉・AO)

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