コラム

2007/06/29

観光とインフラ整備(茨城・Mk)


▼茨城県の調査によると、平成18年度の入込観光客は合計約4621万人。17年度と比べて約195万人(4・4%)増えたという。市町村で最も多かったのは、海水浴場がありリゾートアウトレットがオープンした大洗町で584万人。次いで水戸市の372万8000人、つくばエクスプレスが開通したつくば市の372万5000人

▼観光客が増えた理由として県では、大型のショッピングセンターなどの集客施設が出来たこと、全国生涯学習フェスティバルが県内各地で開かれたことなどを挙げている。加えて、つくばエクスプレスの開業、圏央道の一部開通、常陸那珂港など港湾の整備、百里飛行場民間共用化(茨城空港)の進捗など、広域交通網の整備が少しずつだが進んでいることもあるだろう

▼県の土木部幹部は、国や県などが先行的に行ってきたこれらのインフラ整備の効果が、徐々に現れてきているのではと指摘する。ちなみに、平成18年の工場立地面積が都道府県で最も多かったのは茨城県だった

▼茨城県は全国的に有名な観光地は少ないかもしれないが、海があるし、川も流れ、それほど高くはないが山もある。国土交通省の県内出先機関に他県から転勤してきた人によると、茨城県は、都心に近いのに豊かな自然が残されているのに驚いたという

▼素晴らしい観光地があったとしても、そこへのアクセスが優れていなければ、なかなか人は集まらないのではないだろうか。インフラの整備によって多くの人が自然に気軽に触れることができる機会が増えると、観光客ももっと増えていくだろう。未来の豊かさを約束するには、インフラの整備は必須だ。(茨城・MK)

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