コラム

2007/06/07

イルミネーションで貢献(群馬・HM)


▼『建設業の地域貢献、イメージアップを』。言葉にするのは簡単だが、具体的な策を講じることはなかなか難しい。土木業ならではの発想で地域貢献に取り組んでいる企業を取材した。ほ場整備現場における工事案内板をイルミネーションで彩ったのだ。およそ5200球、色とりどりの電飾が星空にもマッチし、地域でも歓迎されている

▼基盤整備を進めるうえで、付き物なのが『騒音』や『振動』。現場代理人が住民への配慮に頭を悩ませ、社内会議で『ライトアップ』を提案。ほ場整備後の農村地帯をイメージした下絵から電球の取り付けまで、全て手作り

▼業務終了後、社員総出で電球を差し込む穴明けから、配線の位置、雨天時でも点灯できるようにとビニールシートで防水効果をもたらすなど、様々な工夫を凝らした。社長は公共事業が厳しい状況で、「遊び心のあるすばらしい発想」と社員の結束力の強さを認識したという

▼建設業は災害時をはじめ、あらゆる場面で地域に貢献してきたが、社会の評価はまだまだ低い。昨年、群馬県で見舞われた豪雪時には、自衛隊等が脚光を浴びた。しかし、誰よりも真っ先に駆けつけ住民生活の基盤ルートを確保した建設業界には、なかなかスポットは当たらなかった

▼業界の暗いニュースが新聞紙上を賑わす中、少しでも地域のために、かつ業界のイメージアップにと努力している企業が多いことを忘れてはいけない。社員の創意工夫で、ほ場整備地帯の夜空を彩り、人々の心を和ませている。こういった地道な地域貢献が積み重なることで、業界全体のイメージが改善されることを願うばかりである。(群馬・NT)

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