コラム

2007/06/08

プライバシーとバランス(茨城・KK)


▼子供の入学、進学などの節目の時、決まってダイレクトメールや電話などで商品の勧誘がひっきりなしに来る。どこで番号を知ったのだろう?。確かに愉快な気はしない

▼入浴中、「誰かにのぞかれているのでは?」警戒している人はまずいないだろう。しかし浴室で倒れた時、誰かが見に来てくれなければ命に関わる。通行中「後をつけられているかもしれない」ストーカー被害など特別な事情がなければ、心配する人は神経過敏というものだろう。しかし突然、暴漢や引ったくりに遭ったりしたら

▼普段は放っといてもらいたいが、我が身に危険が及びそうな時には誰かにそばにいて欲しい。本当に孤立させられては困る。プライバシーとセキュリティとは、かなり矛盾する要素が多く、身勝手なものかもしれない

▼一昨年4月施行の個人情報保護法。聞こえはいいが、実際には個人情報隠蔽法となってはいまいか。友人が入院している病院に見舞いに行った時「患者さんのプライバシーなので部屋番号はお教えできません」との答え。筆者が危害を加えるとでも思えたのだろうか。緊急の用件でも同じ対応だったのだろうか

▼日本人は何にでも過度に反応してしまうように思えてならない。戦時中の軍国主義、戦後の米国追従、現在の市場原理主義。さらには国民生活の安全を度外視し、歯止めのかからない公共事業の削減然り。日本人は元来、道徳や倫理で行動を自己規制し、法律をあまり必要としない国民だったはずだ。争いがあるから法がある。それは確かだ。しかし、いささかヒステリックになり過ぎてはいまいか。何事も中庸、バランスこそが大切だと思うが。(茨城・KK)     

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