コラム

2007/06/15

エコオフィス登山のすすめ(茨城・SI)


▼新緑の色も濃さを増し、いよいよスポーツなどで汗を流すにはもってこいの季節がやってきた。とはいうものの、日頃の仕事の疲れを休日に持ち込み、休日の半日を寝て過ごす人も多いのでは

▼茨城県庁に「エコオフィス登山」という取り組みがある。平成11年に県庁舎が現在の水戸市笠原に移転して以来、継続され今年で9年目を迎える。県の電力など省エネルギーと職員の健康増進に一躍をかっている

▼ネーミングは複雑そうだが、実は単純明快である。参加者は「エコ登山記録票」なるものに、本庁各庁階の階段を1段登るごとに1マス塗りつぶし、上階を目指す。逆に、階段を下りる場合は、「1階につき1マス」としてカウントする

▼計算上では、県庁舎の1階分の高さは4・2m。これを毎日1度、10階まで登ったとすると、1日で42m、1カ月でほぼ筑波山(877m)の高さとなる840m。その後継続すると、3カ月で男体山(2484m)、10カ月で世界最高峰のエベレスト(8848m)の高さに到達する

▼18年度は、59名の県庁本庁の職員が登頂に成功。このうち、エベレストまでたどり着いたのはわずか8名のみ。ただ、エレベーターではなく階段を使う意識はかなり浸透しているそうだ。数字には表れないが、多くの職員が朝夕や昼休み、階段を使い省エネに貢献しているようだ

▼多忙な社会人ともなると、なかなか体を動かす機会が取れないもの。そして梅雨入りするとなおさらアウトドアでのスポーツがしにくくなる。各企業でも自社の階段を使い、シンプルだが、意外と達成感がある一挙両得のエコ登山を始めてみてはいかがだろうか。(茨城・SI)

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