コラム

2007/07/02

「楽しむ」の精神を持って(長野・HK)


▼今年はこれまで以上にアメリカ大リーグに熱い視線が送られている。言わずと知れた松坂大輔のレッドソックス入団だ。1億ドルという桁外れの投資に現地アメリカのマスコミも注目する

▼成績はまずまずといったところか。人によっては不満をお持ちの方もいるだろうが、気候、文化、練習方法等が違う土地に赴いての1年目。多少大目に見てやれる部分もあるのではないか。長く続くであろう大リーグ生活のなかで、試行錯誤を繰り返し、アメリカでのベースボールに順応していくに違いない

▼昨今、プロにしろアマチュアにしろアスリートの談話のなかで「楽しむ」の言葉を多く耳にする。スター不在であった男子ゴルフ界に登場したハミカミ王子こと高校生の石川遼君。彼も史上最年少優勝のインタビューで、「大勢のギャラリーのなかで楽しめた」と語っていた。筆者がこの言葉を最初に聞いたのは他ならぬ松坂大輔と記憶している

▼スポーツに限らず、勝ち負けがかかった場面では緊張する。これは誰しもが共通して経験することだ。普段の練習通りに本番ではできない。気持ちが安定せず、身体が思うように動かない。緊張の言葉を辞書でひいてみれば、「気を張り、からだをかたくすること」であり、心の部分では「要求・意図が生じて心の均衡が破られた状態」である

▼期待・注目度が上がるほど緊張の度合いは必然的に高まる。「勝たなければ」と余分な力が入り、頭ではいろいろ余計な事を考える。つまるところ競技を覚えたての、勝負に関係なく純粋にのめり込めた頃の自分に返ること。これが「楽しむ」秘訣なのかと、ふと考えた。(長野・HK)

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