コラム

2007/07/09

「時の記念日」に思う(東京・UT)


▼6月10日は「時の記念日」だった。その歴史は古く、大正9年に制定。以来、時間の大切さをかみしめる日とされている。セイコー?では「時の記念日」にちなんだアンケートを毎年実施しており、その結果は興味深いものになっている

▼今年のアンケートは638人が回答した。現代人の時間の過ごし方について、「増やしたい時間」は3割以上が「睡眠」としている。2位は「趣味」で、3位「自由な時間」、4位「家族・友人との時間」と続く。反対に「減らしたい時間」は「仕事」がトップ。「家事・育児」が2位、3位は「特になし」だった

▼「減らしたい時間」が「特になし」というのはすごい。時間をうまく使えているという自覚からだろうか。また意外な結果だと思ったのが、「自由な時間は増えたか、減ったか」という質問。「増えた」と答えた人は28・8%で、「減った」の28・4%を超えている。年代によっても違うのだろうが、現代人はとかく忙しいとひとくくりにするのは、誤った固定観念かもしれない

▼果たして筆者は時間を有効に使えているのか、あまり自信はない。「時は金なり」「歳月人を待たず」「光陰矢の如し」。時間の大切さを教えてくれる昔からの名言は、多くある。いにしえの人たちも、ふと時間について思いをはせることはあったのだろう

▼親はどう時間と向き合ってきたのだろう。昔の記憶がよみがえる。いつも忙しそうにしていた気がする。子供が自立し、今は少しだけ楽になったのかもしれない。新しい時間との付き合い方をしてほしい。そんな風に、面と向かって言える日はいつくるのだろうか。(東京・UT)

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