コラム

2007/07/26

商売は直球勝負で(群馬・II)


▼食品偽造表示や食肉偽装など食にまつわる不正が多発している。責任者が発言する理由といえば、「利益追求のため」と一辺倒だ。このような現状を見ると、商品を安く大量にという方針の小売業と安く材料を卸さなければならない生産者、安ければいいという消費者、という三者の思惑が背景にある

▼たしかに安い商品を大量に販売するのは、魅力的なことだ。だが、究極の目標は「良いものを安く」販売することである。だが、この意識に近づけることは大変難しい。だだ難しいからと、近づけるための努力は怠ってはいけないはずだ。怠ってしまえば、安全・安心な食生活を維持していくことができなくなってしまう。かつ、信頼して購入する消費者への裏切りにつながる

▼一方、消費者も勉強が肝要である。販売者の話しを鵜呑みにし、危険な商品を買うことがないようにするためには、正しい知識を得て活用することだ。購入する段階になってしまっては、最低限の安全は保証されてくるから

▼東洋には『医食同源』という言葉がある。病気を治療するのも日常の食事をするのも、生命を養い健康を保つために欠くことができないもので、「源」は同じだという思想からきている言葉である。立派な思想があっても生産者が食品偽造などしてしまえば無意味な言葉となってしまう。生産者や販売者には、不正を行うこと無く徹してほしいものだ

▼あらゆる業種に共通することだが、商売というものは小細工をせず直球で勝負をするべきではないだろうか。不正というものは、必ず発覚するものである。一度無くした信頼を取り戻すには、長い時間を要する。(群馬・II)

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