コラム

2007/09/11

酷夏の次は台風(茨城・SI)


▼日本の夏はこんなに暑かっただろうか。8月。晴天が続いたこともあり連日のように焼けるような暑さが続いた。屋外へ出るのにも躊躇するほど。思い返しても、このような経験をしたことは記憶にない。まさに、今年の夏は猛暑を飛び越え「酷暑」の夏となった

▼特に、8月の中旬の暑さは尋常ではなかった。全国各地で連日、35度以上の猛暑日を記録。15日に群馬県館林で40・2度、16日には埼玉県熊谷や岐阜県多治見で気温が40・9度を観測。昭和8年に山形県で記録した40・8度を74年ぶりに更新した。建設関係者を含め熱中症による死者も多数出るなど、今年ほど暑さ対策を意識させられた年はなかったのではないか

▼気象庁の発表によると、この夏の特徴は6月が高温、7月が低温、8月が高温と気温の変動が非常に激しかったとのこと。6月は移動性高気圧に覆われ、晴天が続いたが、7月は一転梅雨前線が停滞、台風4号の影響も大きく降水量が多くかつ低温。8月は初めはぐづついたものの、その後優勢な太平洋高気圧に本州付近を覆った

▼8月の平均気温は、お盆の期間を中心に顕著な高温となり、平年に比べ東日本でプラス1・4度、西日本でプラス1・3度。水戸や熊本など全国5カ所で過去最高気温を更新した。この夏全体では例年並みとなりそうだが、一時的にしろ地球温暖化による日本の亜熱帯化が間違いなく進んでいる

▼最近になり、やっと朝夕涼しくなり過ごしやすくなってきた。だが、日中はまだまだ暑い。さらに、これからは台風の季節だ。脆弱なインフラ。今後は土砂崩れや水害など防災・減災対策が課題になりそうである。(茨城・SI)

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