コラム

2007/11/12

身近になった地産地消(山梨・TH)


▼月曜日はテリヤキバーガー、火曜日はハヤシライス、水曜日はマリン風ステーキ、木曜日は白身魚の甘酢和え、金曜日はサツマイモのグラタン。これは、筆者の食事のメニューではなく、息子が通う山梨県韮崎市立穂坂小学校の給食献立表である。主食のご飯類では切り干し大根ごはん、五穀米ごはん、秋の香りごはん、サツマイモごはん。果物では、地域で採れた旬のブドウやナシなど。バリエーションの豊富さに驚かされてしまう

▼素材は、地元で生産された農林畜水産物を消費するという観点から、地産地消の食材が多い。これは、消費者が新鮮で安全・安心な農産物等を求めているからといえる。生産者が直接食材を提供することによって「食と農」の信頼の回復や、地域での消費の拡大が図られることになり、地域農業等へのサポートにつながる

▼地産地消は、ファーストフードなどの画一的な食生活に対し、地域の伝統や独自の文化を取り戻そうという動きだにほかならない。消費者側は季節を感じる旬の味わいを求め、生産者は農薬を減らしたり、土へのこだわりを持ち常に研究している

▼教育現場でも地産地消・食育に力を入れ始めた。驚いたことに食育の授業もある。その資料を見せてもらうと、5種類ほど千切りに刻んだ野菜の写真があり、この野菜は何かという問題。一見、簡単そうに見えるが千切りにしてあると、なかなか難しく、大人でも一瞬戸惑う

▼食べるという行為は、人間が生きていく上で欠かせないもの。国を始め県、市町村では、「地元の食をめぐる現状や課題」「農業体験」などの機会を増加してほしい。食生活が、人間を育てるのだから。(山梨・TH)

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