コラム

2007/11/13

人にやさしい通勤手段を考える(茨城・SI)


▼原油および石油製品の値上がりが止まらない。11月に入り、ガソリンの値段が全国各地で一斉に値上がりとなった。茨城の県庁所在地・水戸でも例外ではなく、首都圏から約1週間ズレて、スタンドには軒並みレギュラー1リットルあたり147円前後の看板が掲げられ、今年の最高値を更新している

▼そうした中、茨城県では今週の16日、県内一斉の「ノーマイカーデー」の実施する。これは、過度のマイカー通勤による交通渋滞の発生やCO2排出量を抑制する一方、公共交通の利用促進を図り、公共交通の維持確保の重要性と環境対策に対する意識を喚起することが目的だ。参加者には、1乗車につき300円で県内路線バスが利用できる特典が付く

▼先月10日、県職員を対象に実施したところ、マイカー通勤率が通常の71・6%から26・3%に激減。マイカー利用からの車・バイク以外への転換率は63・2%と、先進県の富山県(61・7%)や岡山県(60・2%)、鹿児島県(50%)などと比べ高い実績を残した

▼とはいうものの、ノーマイカーデーにも関わらず、通勤手段として車の利用が26・3%と最も多いことに変わりなかった。次いで、電車とバス等の乗り継ぎが21・7%、バスが17・2%、自転車あるいは相乗りが12%台と続く。これらの結果からも、通勤の際の車への依存度がいかに高いかが分かる

▼もうすぐ寒風が吹きすさぶ。何かと便利なマイカー通勤。しかし、今回のガソリン値上げやノーマイカーデーなどの取り組みは、徒歩や自転車などを利用し、環境面だけでなく自己の健康・体力維持やお財布にやさしい通勤手段を考える良い機会なのでは。(茨城・SI)

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