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2008/01/31 | 情熱あふれる新社長、求む(茨城・MK) |
2008/01/31 | 場末のバーで教わったこと(群馬・HK) |
2008/01/30 | マータイさんの教え(埼玉・SW) |
2008/01/29 | 雨の降りそうな日に告白を(茨城・NI) |
2008/01/28 | 現場事務所の灯り(新潟・SS) |
2008/01/25 | 電子辞書VS紙の辞書(茨城・KK) |
2008/01/24 | 重さ増す経営者判断(群馬・HI) |
2008/01/23 | 後世が判断する(埼玉・YW) |
2008/01/22 | 新たな挑戦に向かって(茨城・KI) |
2008/01/21 | 豆と長寿と年男(山梨・CT) |
2008/01/18 | 鏡チェックはしなくても(茨城・KM) |
2008/01/17 | 見習いたい人達(群馬・HM) |
2008/01/16 | 将来に向けた成長の年に(茨城・SI) |
2008/01/15 | お正月の風物「羽子板」(群馬・II) |
2008/01/11 | 徳川家の良妻ー篤姫と和宮(茨城・KK) |
2008/01/10 | 正月の富士に思うこと(新潟・KY) |
2008/01/09 | 平穏と繁栄に合掌(東京・JI) |
2008/01/08 | 「初夢」について(長野・SK) |
場末のバーで教わったこと(群馬・HK)
2008/01/31
▼かつて「書を捨てよ町へ出よう」と劇作家の寺山修司さんは呼びかけた。しかし学生時代、キャ
ンパスではなく、むしろ居酒屋が学舎になったことも多かった
▼新宿ゴールデン街にある老舗バー「ガルガンチュア」もそのひとつ。演劇人で、ロシア俗謡を唄
うタンコさんが切り盛りする店内には、ハッキリした物言いのママを好む常連客が、10人も入れば
満席となる小さな店内で居酒屋論議を交わしていた
▼客層は年輩のマスコミ人や演劇人が多く、司馬遼太郎や松本清張など昭和の大作家や大宅壮一な
ど名編集者のエピソードを聞いたり、「三島由紀夫は『天才』か『秀才』か」など著名人の人物像を
巡って、言い争っているのを見るのは刺激的だった。また、演技派で知られる某役者が、劇団員にト
マトを買ってくるように頼み、購入して渡すと思いっきり壁に投げつけ、「スッキリしたからもう一
つ買ってきて」と悪態をさらしたことなど半信半疑で聞く裏話も楽しみだった
▼一方で、「君はどう思う?」なんて意見を求められた時には、勉強不足から言葉に窮して、冷や
汗をかくことも多かった。そんな時、次に来店するまでに自分の考えをまとめておくと、若者の青臭
い主張にも熱心に耳を傾けてくれる優しさがあった
▼過去から現在を学び、未来を見つめること、どんな問題に対しても、興味を抱き、自分の考えを
しっかり持つよう努めること。昭和の名残色濃い一軒のバーが教えてくれた教訓は、今も自分に言い
聞かせている
▼ジャーナリストの立花隆氏が、大学中退後に開いた店がガルガンチュアだと知ったのは、しばら
くしてからである。(群馬・HK)