コラム

2008/02/26

意識向上で交通事故撲滅を(茨城・SI)


▼まさか!。その一報は、仕事帰りに入った。高齢になった叔母が、買い物帰りに自宅前で交通事故に遭った。ひき逃げ。頭を痛打、足を骨折したものの幸い命に別状ないとの知らせにホッと胸を撫で下ろした。一方で、ドライバーの卑劣な行為に激しい憎しみを憶えた

▼現場は、水戸市の市街地を外環する幹線道路。見通しの良い直線で、朝夕は特に交通量が多い。叔母は、道路を横断し終えようとする間際、車にはねられた。1月はじめの夕方5時ごろ。沿道に街路灯は点在するものの、辺りはすっかり暗闇に包まれていたという

▼茨城県のまとめによると、昨年1年間に県内で発生した交通死亡事故発生件数は171件にのぼる。これを昼夜別でみると、昼間(6〜18時)は81件、夜間(18〜6時)は90件で、全体の52・6%が夜間に発生している。これを見て予想外に両者の数が拮抗していると感じた

▼昨年9月に施行された道路交通法の一部改正では、飲酒運転に対する罰則強化がクローズアップされている。ひき逃げについても救護措置義務違反として、現行の「5年以下の懲役または50万円以下の罰金」から「10年以下の懲役または100万円以下の罰金」に厳罰化されているが、一般市民への周知はなかなか進んでいない現状にある

▼当の犯人はまだ捕まっていない。心に傷を負っているに違いない。早く自主的に名乗り出ることを切に望んでいる。当然だが「逃げ得」を絶対に許さないという市民一人ひとりの意識、ドライバーのモラルが重も不可欠なのは言うまでもない。罰則強化だけでは即解決につながらない奥の深い問題がここにはある。(茨城・SI)

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