コラム

2008/03/04

文明社会の忘れモノ(茨城・KI)


▼友人とよくメールのやりとりをする。電話と違って、好きな時間帯に読んだり返信したりでき、実に好都のいいアイテムだ。最近は仕事やプライベートの約束など用件のほとんどをメールで済ます人が多い。その一方でメールにまつわるトラブルも多発している

▼先日、退職した会社に大量の嫌がらせメールを送りつづけていた男性が逮捕された。彼は、1年足らずの間に合計3万件以上も送った。多い日で200通というから実に驚きである。経費や時間の浪費に狂気を感じる

▼パソコンやデジタルカメラなど家電製品は日々、進歩している。携帯電話の普及で誰もが容易にインターネットへの接続が可能となった。しかし、ネット上で個人を誹謗(ひぼう)・中傷した記事や写真を掲載するといった事件が問題となっている。匿名による書き込みがメーンのサイトなどは、無法地帯と言えそう。これらを規制するにも法整備が間に合っていないのが現状のようだ

▼茨城県警のハイテク犯罪対策室でも迷惑メールやフィッシング詐欺、架空請求といったサイバー犯罪への注意を呼びかけている。ただし国内外で膨大な量のサイトが存在している。全ての犯罪を取り締まるのは難しいというのが現状のようだ

▼インターネットの普及は、生活を豊かにそして便利にした。その一方で昔であれば、考えられない事件や事故が数多く発生しているのも現実だ。とりわけ自殺サイトなど全く理解できない。我々が創った社会だと言われればそれまでだが。筆者の亡くなった祖母が以前「昔は何もなかったがいい時代だった」とこぼしていた理由が少し理解できるような世相だ。(茨城・KI)

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