コラム

2008/03/11

ナースコールで外国人(新潟・TH)


▼ナースコールを押したら外国人看護師が来る時代がとうとうやってくる。日本とインドネシアが昨年に署名した経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアから看護師や介護福祉士の候補者が今年中にも来日する

▼日本へ来る候補者は、インドネシアの国家資格を持ち同国で実務経験がある者で、介護福祉士は同国が認定した者などに限るとしている。看護師や介護分野での人手不足を解消するのが狙い。日本に来た候補者は6カ月間の日本語研修を受けた後、病院や介護施設で助手として働きながら日本の国家資格取得を目指すという

▼厚生労働省によると、全国で今年度必要とされる看護職員の数約131万人に対し、約4万人が不足しているという。どの病院も看護師確保には苦労しており、これからの少子高齢化の時代、日本人だけで担い手を確保するのが厳しい。そこで外国人看護師を受け入れる方針を決めたのだ

▼先日、友人のお見舞いに病院に行った時も、相部屋のおばあちゃんが寂しいのか、なかなか看護師さんの手を離さず、話し込んでいる姿を見かけた。やっと離してくれたのかと思いきや、すぐさまナースコール…。もちろんおばあちゃんに悪気があるわけではない。しかし、ただでさえ人手不足な医療現場。看護師さんはあちこちいったり来たりして忙しいそうであったが、嫌な顔一つせずに、またきちんと丁寧におばあちゃんとやりとりしていた。あたり前なことだが、その姿はとても好印象であった

▼言葉の壁は当面あるかもしれない。しかし心のやりとりがなによりも肝要だ。まずは、こういった丁寧な対応を期待したい。(新潟・TH)

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