コラム

2008/03/13

いつの時代でも庶民が最強(埼玉・AO)


▼約100年に渡り、群雄が割拠した戦国時代。小説やドラマ、ゲームなどに取り上げられる武将たち。今、若い女性にも注目を集めているという。では、最強の武将とは誰なのだろうか

▼戦国中期には、海道一の弓取りと言われた今川義元、関東では川越夜戦で10倍の敵に勝利した北条氏康、甲斐の虎と異名をとった武田信玄、川中島で信玄と5度戦った越後の龍・上杉謙信などが現れた。また、後期には義元を桶狭間に破った織田信長が台頭。その後、後継者としての地位を賤ヶ岳に勝ち取った豊臣秀吉。関が原で勝利し源氏の長者となった徳川家康なども出てくる。また、大阪夏の陣で家康本陣を潰走させた真田幸村も当代一級の武将。まさにキラ星のごとくと言った感

▼ただ、最終的に天下を取ったのは家康。秀吉は統一を果たしたものの政権基盤が弱い上、後継者にも恵まれず存続しなかった。「尾張兵3人に三河兵1人」と言われるように、家康率いる三河軍団は相当強く、家康も東海一の弓取りと称される

▼しかし、三方ケ原では信玄に手痛い敗北を喫し、脱糞しながら浜松城へ逃げ込んだ。やはり武田騎馬軍団の強さは際立っており、周辺諸国からも一目おかれた。川中島では、その信玄と引き分けた謙信の越後勢も相当強い。鉄砲により武田軍が壊滅的ダメージを被った長篠合戦後、織田軍と戦った手取り川の戦いいづれもも謙信は大勝している

▼天下取りに向けた戦も、戦乱に巻き込まれた、虐げられてきた庶民にとっては、はなはだ迷惑な話。それでも庶民は粛々と確実に生き残った。いつの時代でもこの庶民こそ「最強」なのかもしれない。(埼玉・AO)

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