コラム

2008/04/18

心からの礼が事故回避に(茨城・KM)


▼梅、桜とも花が散り、もうすぐ実りの時期を迎える。この季節になると毎年のように思い出す言葉がある。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」。実に解り安い表現だ

▼この言葉は、桜をむやみに切ると切り口から腐ってしまい、剪定には注意が必要。梅は逆に、かなり切り詰めないと枝が伸びて樹形が乱れ、花の咲き、実の付き方も悪くなるーという言い伝え。遠い言い回しで伝えることの多い日本語の中で「馬鹿」と言い切ったインパクトの強さに爽快感を感じる

▼爽快感と言えば、春のドライブに勝るものはない。しかし、楽しいドライブでも事故には十分に気を付けたい。自動車メーカーは近年、安全対策を「被害軽減」中心から「衝突回避」へと切り替えている。最近は、車同士が通信を行い衝突を回避するシステムを各メーカーが開発中とのこと

▼事故撲滅対策の一環だが、各人が気を付ければそのようなシステムは必要無いはずだ。茨城県は交通マナーが悪いと言われ続けている。道を譲る側も嫌々。車間に入る側も無理矢理入り込むため、攻撃的姿勢が強く「お礼をしない」などとするトラブルも多い。「譲らぬ馬鹿、頭下げぬ馬鹿」とでも言おうか

▼運転中に道を譲って貰った場合のみを見ても、手を挙げる、ハザードランプ点滅など、さまざまなお礼の形がある。その中でも、やはり気持ちが一番伝わるのは「お辞儀」。した側もされた側も気分がいい。桜の蕾は上を向いているが、花が咲くと同時に頭を下げ、太陽に向かって「ありがとう」とお辞儀する。我々も一人ひとりが心からのお辞儀を心掛ければ、交通社会全体の安全性向上に繋がっていくはず。(茨城・KM)

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