コラム

2008/04/24

驚がく28万円の自動車(山梨・SA)


▼先日、インドのニューデリーで開かれた自動車ショー(オートエクスポ2008)で、衝撃的なデビューを飾った自動車がある。それは「28万円(10万ルピー)の自動車」、名前は「Tata Nano(タタナノ)」である。インドのTATAという自動車メーカーが発売したもの

▼ショーの様子をテレビで偶然に見た時、実車が黄色だったからか、この車のフォルムは今はやりの流線形のかわいらしい「タマゴ」型。車の仕様は、全長3・1m、全高1・6m、全幅1・5mの日本で言えば軽自動車クラスだ。見た目の印象よりも、この時代においてなんと言っても低価格というのが最大のセールスポイントだ。価格面だけで考えると、オーバイ並

▼さて、価格ではとても魅力的ではあるが、この価格となると耐久性や信頼性が気になるところだが。さらに車の仕様書を読み込むと、エンジンは2気筒の623CC、最高時速は105キロと、長距離にはやや不安としても、タウンカーとしての買い物感覚での使用とならば、何の問題もなさそうである

▼しかし、この車を紹介する写真を改めて良く見てみると、助手席側のドアミラーの配置がないのである。この展示に使用した写真に問題があったのかどうか理由は不明だが、もしかするとそういった部分を削除したからできるコストダウンと解釈した

▼この車は10月頃に発売の予定。価格的に衝撃的なデビューをしたわりにはやや不安な点はあるが、見た目では愛敬たっぷりのこの車。ここまでコストを下げて車を作り上げたのはまさに企業努力であろう。大きな変化を遂げるには、多くの苦悩もあるに違いない。(山梨・SA)

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