コラム

2008/05/19

山梨の自然美を再認識(山梨・TT)


▼先日、久しぶりに高速バスを利用した。車中を有意義に過ごそうという思いから、文庫本に音楽にと持てるものを全て鞄に詰めこんだ。いつものように、一人の世界を満喫していると車内がざわめき始めた。車窓に目をやると桃の花一面の景色が広がっていた。多くのたとえに上げられる「まるでピンクの絨毯」そのもの

▼地元の人には見慣れた光景だろうが、地形に合わせて扇状に広がるピンクの絨毯の美しい景色は、優しい気持ちにさせてくれた。また、県外からの旅行客が感嘆している姿を見ていると、自分で育てたわけでもないが、山梨県民として誇らしげな気持ちになった

▼ちなみに「桃の花」の季語は春、「桃の実」は夏(古くは秋)を表すそうだ。最近、ハウス桃が出荷されるニュースを観た。着実に夏が近づいていることを感じる。これからの季節は、さくらんぼ、すもも、秋には葡萄と四季折々の作物が季節を教えてくれる

▼思えば20代の10年近くを地元から離れ、自然の少ない土地で過ごした。地元に戻ったばかりの数年間は、山や畑に囲まれた環境に退屈を感じ、週末になると都会に出て行くことも多かった。ここ最近は、遊びが過ぎると、仕事にも支障が出てくる年齢になり、自然豊かな地元で休日を過ごすことも多くなった

▼毎日、自宅の窓からは富士山が見え、まだまだ水道の蛇口からは綺麗な水を堪能できる。改めて自然の素晴らしさを再認識させられた。山に囲まれているお陰か災害も少なく、まさしく幸住県と呼ぶにふさわしい土地なのかもしれない。そんなことを最近感じるようになったのは、歳をとったせいばかりとも思えないが。(山梨・TT)

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