コラム

2008/05/21

安全で美味しいものを食す(埼玉・NH)


▼中国製餃子中毒事件の記憶が薄れぬ間に、アメリカ産牛肉のBSE(牛海綿状脳症)特定危険部位輸入が発覚した。「またか!」とあきれると同時に怒りを覚える。単純な発送ミスと弁明しているが、簡単に許せる問題ではなかろう

▼輸入果物などについては、以前、殺虫剤や防かび剤の使用が問題になった。特に柑橘類のグレープフルーツ、オレンジ、レモンなどに使用する防かび剤には、染色体異常や発ガン性などの不安が指摘されたが、果たして改善されているのだろうか

▼国内に目を向ければ、ミートホープの食肉偽装事件、赤福や船場吉兆などの賞味期限改ざん、外国産の食品を国産として販売していることなど、例は限りがない。利益を上げるために、手段を選ばない企業の名前が、次々と明らかになっている

▼消費者として、食の安全を確保するためには、素性の知れたものを購入することが大切だが、表示が偽装されていてはお手上げである。また、国産の農産物でも、農薬の使用量は生産者によって異なっており、一概に安心とは言えない

▼我が家では、房総で農業を営んでいる親戚から、毎年、安全で美味しいお米を購入している。身内用の本物の無農薬有機栽培米である。ただし、農協に出荷する野菜やお米には、通常の農薬や化学肥料を使用しているとのこと。『知らぬが仏』ということか

▼食の安全確保には、国内の検査態勢や取り締まりの強化が望まれるが、一向に改善される気配が見えてこない。全頭検査を拒否するアメリカ牛肉は購入しないなど、消費者が自衛手段を執るしかないのでは。安全が確認できないものは、購入するのをためらう。(埼玉・NH)

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