コラム

2008/06/24

子ども達にすべきこと(茨城・KM)


▼筆者の月々の携帯電話代におけるパケット通信料平均額は8万円。定額制を利用しているため、支払額は5000円程度だが、いかに携帯電話を利用しているかがわかる。携帯電話が1台あれば、大抵の情報は取得できる。ボタン一つでさまざまなことを教えてくれる、生活の必需品になっている

▼昨年3月の内閣府調査によると、小学生の31%、中学生の58%が携帯電話やPHSを使用しているとのこと。このような小中学生への携帯電話およびインターネット普及により「学校裏サイト」などが社会問題化。実名を挙げての誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)やデマの書き込みなど、いじめの温床になっている。匿名のため、言葉もエスカレートし、書かれた側は心に大きな傷を負う。時代とともに子どもの心がゆがみ始めたか

▼政府の教育再生懇談会は、子どもを有害情報から守るために「小中学生に携帯電話を持たせない」との提言を中間報告書に盛り込んだ。昨今の現状を見れば当然の考えだろうし、むしろ遅すぎたかもしれない

▼子供用携帯電話には、GPSで居場所が分かる機能や防犯用ブザーなど、安全機能が追加されている。親は子どもの安全のために携帯電話を持たせるのだろうが、それが逆に危険を呼んでいる皮肉な結果を招いている。15年前は、小学生が安全のために携帯を持つなど想像もしなかった。文明が発達したのか、社会の安全が低下したのか

▼子どもに携帯電話を持たせる、持たせない。それは個人の自由だ。ただその前に「社会の安全と治安、そして子どもの心の健全をどう取り戻すべきか」について論じる必要があるのでは。(茨城・KM)

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