コラム

2008/07/11

芸人に学ぶ安全管理(茨城・KK)


▼毎年のことだが、今年の安全大会でも、普段聞くことのできない著名人の話に接する機会に恵まれた。茨城県水戸市の建設会社のゲストは丸山おさむ氏。知る人ぞ知る声帯模写の第一人者だ

▼「モノマネでつづる昭和歌謡史」と題し美空ひばり、淡谷のり子から尾崎豊まで10数曲を熱唱。200人以上と言うそのレパートリーの広さもさることながら、同一人物でも、若年時代から老年時代まで何通りもの声の再現もやってのけるという見事なパフォーマンスを披露

▼「若気の至りで、言いたいことを言ったら、これでもかってほど干されました」。デビュー当時の苦労話や営業先でのエピソードなど曲の合間のトークも興味深いものだった。結婚披露宴でのあいさつなどを例に取り「状況判断のできる人とそうでない人が周囲にどのような影響を及ぼすか」ー風刺色を織り交ぜた話に思わず身を乗り出した

▼ステージを終え、着替える暇もなく白いスーツ姿で列車に飛び乗り、乗客から車掌と間違えられた時など「毎度ご乗車ありがとうございます。後ほど本物の車掌が参りますので、今しばらくお待ちくださいませ」。「オレは車掌じゃねえんだよ」凡人とは180度違う粋なリアクションは、さすが芸人の芸人たるゆえんか

▼スムースな対人関係も安全と並ぶ大きな関心事だ。「自分がバカになっても相手のプライドだけは潰さないこと」と丸山氏。大人の対応の陰には数々の辛酸が隠されている。「とっさの機転など普段から準備していなければそうそう利くものではない」ー安全管理も対人関係も、基本の繰り返しという地道な努力が支えている。 (茨城・KK)

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