コラム

2008/07/25

先駆者の不屈の闘志に拍手(茨城・KK)


▼「♪ヒデーオ、ヒデーオ、ノモが投げれば大丈夫」ー大リーグがトルネード旋風に沸いた1995年から13年。日本人大リーガーが珍しくなくなった中、パイオニア・野茂英雄投手がユニフォームを脱いだ

▼メジャー123勝、両リーグにわたる2度のノーヒットノーラン、新人王、オールスター出場…数々の栄光の記録もさることながら、野茂投手の偉大さは、度重なる挫折から、その都度復活を果たした不屈の闘志に違いない。そして、本場メジャーに道筋を付けた先駆者としての功績だ。その名の通りヒーロー(英雄)と呼ぶにふさわしい選手だった

▼プロボクシング元世界ジュニアミドル級王者輪島功一選手。彼もまた偉大な先駆者だ。肉体的に恵まれないハンデを頭脳的かつ果敢な戦法で克服。初めて日本に重量級の王座をもたらした。KO負けした相手から2度までもベルトを奪い返した姿は『炎の男』と絶賛された。彼の引退後、同級王者に2人、1階級上のミドル級でも日本人世界チャンピオンが誕生している

▼建設業界のみならず今、老舗企業の苦戦が続いている。経営が保守的、時代の波に乗り切れないとの指摘はあるが、ヨーロッパなどにはブランドを形成している元気な老舗が数多く存在する。伝統と信用は何ものにも替えがたい

▼『7788』ー創業50年の某建設会社の社長の愛車のナンバーである。「どんな時でも七転び八起きでめげないように」の気持ちかららしい。「人生は頑張らなくちゃつまらないようにできているんじゃないか」ーある雑誌のインタビューで輪島さんは答えている。厳しい時代だからこそ、老舗の意地を見せたいところだ。(茨城・KK)

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