コラム

2008/07/28

乱世と平j時のトップ(埼玉YW)


▼先日ローソンの社長である新浪(にいなみ)氏のことばを偶然耳にした。氏は大手商社から一般社員としてローソンに出向し、40台半ばで社長になり、コンビニ業界の風雲児と言われた

▼地産地消にこだわったご当地商品の開発を手がけ、まちづくりと連携したコンビニを展開している。関心したのは、ビジョンとロマンを力強くメッセージとして胸を張って話す姿だ。演説に定評のある上田・埼玉県知事が横にいてかすむほどだった

▼3、4年前大蔵省を退官した榊原英資氏が高校生を夏休みに招待して「リーダー」に関する合宿を行った。その最終日に、各県のエリート高校生を前に「リーダー像」はない、「なった人がそのリーダー像」と発言した。ただし、「リーダーになってはいけない人の定義はある」と。「なってはいけない人は自分より優秀な部下を認めようとしない人」だそうだ。「わが意を得たり」と快哉した

▼昔、故・田中角栄氏が、自らの派閥の人材をなぞらえて「平時」「乱世」「大乱世」のそれぞれの時代に、誰それとがふさわしいと発言したことは有名である。これからはどの業界も乱世で、安泰なのは何1つ見あたらない。つまり乱世は明白である。建設業を相手にしかも紙媒体の危機が叫ばれている大乱世の時代、人柄が良い、面倒見が良などといった従来のリーダー像では乗り切れない。そういった人物像こそ平時の右肩上がりにうってつけであり、現代では向いていない

▼そうなるとビジョンと夢と強烈な発想と言葉で社員を説得できる新浪氏のような人物像が求められる。控えめであがり性分の自分には無縁かなーと自省してみる。(埼玉YW)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら