コラム

2008/07/29

総合評価は大切な目安(茨城・MK)


▼東京商工リサーチによる平成20年6月度の全国企業倒産状況を見てみると、倒産件数1324件のうち、建設業は389件(前年度同月比1・5%増)で、全体の約30%を占める。顕著な傾向では建築基準法関連の倒産が17件で、6月末時点で累計84件となった

▼厳しい状況が続いている建設業界。公共工事の削減に改正建築基準法の施行、資材の高騰などが重なり、経営環境が悪化している。新分野への進出や新技術の開発など、生き残りを掛け必死の攻防が続く

▼他業界における生き残りおよび事業拡大策を見てみる。例えば音楽映像ソフト卸大手の星光堂ホールディングス(東京都豊島区)はクラシック音楽専門の通信販売サイトを開いた。ファンが熱望していた「作品番号からの商品検索」を可能にしたほか、「録音年代別検索機能」も備え、消費者の求めるサービスを展開。初年度で約1億円の売上高を見込む

▼またゴルフ用品販売のゴルフパートナーは7月19日、ゴルフクラブのレンタル専門店を千葉県袖ヶ浦市内にオープン。フルセットを3000円〜8000円(当日返却時)で貸し出す。1000円の追加料金で全国への往復配送も行うほか、ボールなどの用品販売で買い忘れにも対応。細やかなサービスで顧客の心をつかむ

▼「痒いところに手が届く」サービスで売り上げを伸ばすのが商売の大切な基本。公共工事に関して言えば、顧客は公共機関。痒いところに手が届いているかどうかを知るすべは、総合評価は大切な目安。何が求められているか、何が足りないかを知らないと改善は出来ない。その為には、点数の完全公表が求められる。(茨城・KM)

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