コラム

2008/08/07

夢が現実することが(埼玉・AO)


▼ある世代には非常になじみのあるアニメ・機動戦士ガンダム。そこに描かれる世界にはニュータイプという概念がある。認識能力の拡大により直観力、洞察力が高まり、また、離れていても他者やその状況を認識、意思を通わせられる能力を持った新しい人類

▼モビルスーツという兵器に乗った場合、敵を気配で認識し、見るよりも早く動きを察知して攻撃。逆に、敵からの攻撃も事前に察知。また、サイコミュと呼ばれるシステムにより、脳波で直接兵器を操作。目で見て、手で操作するよりも早い。ガンダム世界のエースパイロットたちの多くはニュータイプだ

▼空想世界の絵空事と笑うことなかれ。現実世界においても、脳でコントロールする車椅子の開発が進められている。例えば、スペインの科学者たちはブレイン=コンピューター・インターフェイス(BCI)の開発に着手している

▼直接ケーブルで結ぶBCIは複数の研究で一定の成果をあげているそうだが、大型コンピュータが使われ、脳に電極を直接つなぐ必要もある。スペインの科学者たちは、小型で携帯可能、脳波を読み取るための電極が頭皮につけられる。日本でも同様の研究をしており、右左だけだが8割の精度で思うように動いたという報告もある

▼実現するために夢を見るのか、夢を現実にするのか。人は、空を自由に飛びたいと思い、ライト兄弟は飛び立った。月旅行に行きたいと願ったウェルナー・フォン・ブラウンはアポロを飛ばした。「実現しよう」と夢を見るから、人は前に進める。斜陽産業と言われて久しい建設業界だが、「夢をもって語れる」そんな業界にしなければならないだろう。(埼玉・AO)

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