コラム

2008/08/08

環境と鉄道新時代(茨城・KK)


▼「日本鉄道旅行地図帳」(新潮社・全12冊)が人気だ。私鉄を含めた全国の鉄道旅行の地図帳で第1冊目の北海道編が5月17日に発刊。以後毎月発売の予定。現在3冊目の関東編?が店頭に

▼見やすいようにデフォルメしていた今までの鉄道地図と違い正しい縮尺のため、距離が正確につかめる。私鉄や鉱山・森林鉄道まで線路がある所は全ての駅を網羅。名所、旧跡への距離が正確なので鉄道ファンのみならず、バスや自家用車での旅行者にも待望のブックレットと言っていいだろう

▼日本では、1964年の東京オリンピック頃から急速にモータリゼーションが進行。現在、貨物輸送の90%以上をトラック輸送が占める。また、首都圏や大都市以外では通勤や買物に自家用車は欠かせない。しかし今後、輸送・交通手段の見直しは避けられないだろう。日本におけるCO2の全排出の約20%は自動車から出されている

▼奇しくも時を同じくした1964年、東海道新幹線が開業。以来、鉄道技術は進化を続けている。高速鉄道の分野で日本は技術、ノウハウ、実績で他国を引き離している。2003年にはリニアモータカーの有人実験で世界最速の時速581?を記録している

▼JR中央線で吉祥寺を過ぎたあたりから車窓からの眺めが徐々にビル群から田園風景に変わり始めた。東京都の食料自給率わずか1%!今日の豊かさは化石燃料を大量消費する自動車輸送の恩恵の上に立っている。エネルギー安全保障、食料問題、そして地球環境保全が世界の最重要課題に浮上した今、輸送・交通機関として鉄道の担う役割は益々大きくなっていくことだろう。(茨城・KK)

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