コラム

2008/09/10

入札制度の多様化を憂う(東京・YO)


▼今夏、中国で開かれたオリンピックは多くの話題をさらった。史上最多となる204の国・地域から、選手や関係者など約1万6000人が参加。28競技302種目におよぶ熱戦を繰り広げ、懸念された問題も特に無く、盛会だった

▼北京オリンピックにおける日本代表選手は、金メダル9個、銀メダル6個、銅メダル10個と25個のメダルを獲得。このほか、4位から8位までの入賞が52という成績を残した。前評判どおりの力を発揮し金メダルを獲得した選手、また発揮できずに終わった選手、さほど前評判が高くなかった選手が活躍するなど、まさに悲喜こもごも。連日の熱戦は、多くの感動を呼んだ

▼オリンピックを振り返れば、1996年アトランタ大会が197の国・地域から1万320人、2000年シドニー大会は199の国・地域から1万651人、2004年アテネ大会では202の国・地域から1万1099人と、大会を重ねるごとに多くの国・地域、そして選手が参加している

▼公共事業に目を向けると、入札契約制度が変革は著しいものがある。これまでの経緯を見ると主流として長かった指名競争から一般競争さらに価格と技術力で評価する総合評価方式と推移し、年々新しいシステムが増えつつある。こちらは増えれば良いという事ではないが

▼広く門戸が開かれた一方、低価格入札によるダンピング受注が問題視され、各発注機関は様々な対策を打ち出すものの、いまだ頭を悩ます。スポーツの世界でつきまとうドーピング問題のように、イタチごっことならなければいいのだが。官民が協力して、真摯に模索することが肝要だ。(東京・YO) 

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