コラム

2008/09/26

レッドリストが示すもの(茨城・KK)


▼今年2008年は「国際カエル年」だそうだ。世界のカエル約6000種のうち、その3分の1くらいに絶滅の可能性があるという。その中でも特に500種は極めて危ない状態らしい

▼国際自然保護連盟(IUCN)が作成するレッドリストは絶滅の危機にある生物種保護の指標となっている。2006年度版によると、調査した約4万種の生きもののうち1万6000種以上が絶滅の危機にあるという。哺乳類は20%、鳥類は12%が、両生類は31%が危険な状態にある

▼太古の昔、恐竜が環境の変化について行けず死に絶えたように、生きものが絶滅するのも自然のなりゆきのひとつではある。問題は近年のわれわれ人間の活動が原因で、これまでにない種類の生きものが、想像を絶する速さ(約1000倍との推測)で姿を消しているということだ

▼野生生物が絶滅した理由は簡単に考えがつく。?彼らのすみかを壊したり汚したりしたため?そこに外来生物を持ち込んだため?食料やペットにするために乱獲したためーなどだ。以前、テレビのクイズ番組で耳にした。地球が誕生してから今までを1日として計算すると、人類が誕生してからの時間は、地球の歴史の中でたったの4秒!

▼カエルは「環境変化のカナリア」と言われる。筆者の自宅裏の堤防でも数がめっきり減った気がする。最も遅く誕生した人類は、その繁栄のためにあまりにも他の生物たちを犠牲にしてきた。このまま自然を無視し、環境の破壊や生物の殺りくを繰り返せば、食料不足、自然災害などにより、いずれは人類が自分の首を絞める結果になり滅亡してしまうにちがいない。(茨城・KK)

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