コラム

2008/10/23

相手に理解してもらう(埼玉・AO)


▼先日、県内のあるコンサルタント企業の社内技術発表会を取材した時のことだ。これからの時代、技術の向上に加え、プレゼン能力が非常に重要だという話を伺った。いかに、わかりやすく相手に伝えるか。仕事はもとより日常生活でも、意思の疎通を図ろうとするとき、必ず考えなければならないことと改めて考えさせられた

▼上手く相手に伝えられない。思っていることの半分も伝えられなかった。このようなことは、日常茶飯事である。相手に理解してもらうことは非常に難しい。特に、建設業界はここのところ技術提案など発注者側へプレゼンテーション、説明など行う機会が増えている

▼公募型指名競争での技術資料、コンサルタントではプロポーザル資料などに加え、総合評価が浸透していけば行くほど、その企業が持つ技術力が重視される。それを伝えるプレゼン能力が大きく影響してくる。技術は良いみたいだが、「説明が今ひとつ」「何を話してるのか分からない」「質問の回答がちんぷんかんぷん」。これではダメで、相手に理解してもらい始めて説明できたと言える

▼これまでのように、発注者側の意図を掴み、そのとおりに作業を進める。寡黙な人間であろうと、理解力があり技術に裏打ちされた仕事をすれば、基本的には発注者が求めるものができたはず。この場合でも、発注者の指示能力、受注者への説明能力が十分でなければ意思の伝達は成り立たない

▼我々記者は、日々の取材で得た情報を、記事を通じて広く伝えることが仕事。難しい理屈はいらない。相手(読者)に伝わるか、分かってもらえるか。これしかないのだが、そこが難しい。(埼玉AO)

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