コラム

2008/11/05

世界レベルということ(埼玉・TN)


▼かつて、日本の野球はメジャーリーグでは通用しないと言われていた。中日の落合監督が現役の頃、日米野球で外野フェンスを直撃する、あわよくばホームランになりそうな打球を放った後、テレビで次のようにコメントしていた。「さっきの打球は真芯(まっしん)で捕らえたものでした」と

▼また、記憶は定かではないが落合監督は別の場でも「僕がメジャーに行ったとしてもベンチウォーマー(控え選手)」と言っていた。これらの発言はメジャーリーグとのレベルの違いを表現していたもの

▼あれから何年経ったのだろうか。世界レベルとなると、日本は野球はもとより、映画などあらゆる分野で堂々と渡り合うだけの実力を身に付けた。野球ではイチローをはじめ多くの日本人選手が活躍。世界を誇る宮崎駿氏が創り出したアニメ映画がヴェネチア国際映画祭で上映され、スタンディングオベーションで迎えられたことや、お笑いタレントの北野武氏の映画がカンヌ映画祭で「GLORY TO THE FILMMAKER」賞を受賞するなど、高い評価を得ている

▼池田香代子+マガジンハウス編『世界がもし100人の村だったら』を読んだ。この本の中で「すべての富のうち、1人が40%をもっていて、49人が51%を、50人がたっての1%を分けあっています」と書いてあった。当然、野球や世界の生活ぶりを一概に比較できない。しかしこれもまた世界レベル

▼我が国のノーベル賞受賞者を見たって世界に誇れる領域が多い。ひるがえって建設業界だって、技術はトップレベルだ。ただ、公共施設の整備状況は世界レベルと比較するに、まだまだ貧弱な面が多い。(埼玉・TN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら