コラム

2008/12/01

母校から学ぶこと(新潟・KK)


▼米国の金融危機に端を発した景気後退等の影響から、衆議院の解散・総選挙は先送りとなり、麻生首相の決断に注目が集まっている。次の総選挙の争点は政権交代であり、国民が投じる一票が従来にも増して重みを増す

▼去る10月19日に行われた新潟県知事選挙では現職の泉田裕彦知事が2回目の当選を果たした。6人の新人候補が争った4年前の選挙と異なり、現職・新人の一騎打ちとなった今回の知事選は投票率が過去最低の46・49%だった。最近は地元出身タレントを起用した啓発キャンペーンを積極展開し、投票率アップを試みているが、棄権する人が多い現状は残念でならない

▼筆者の場合、選挙の投票所は毎回母校の小学校で、今回、投票箱が設置されたのは耐震補強が完了したばかりの体育館だった。前回の選挙は音楽室で投票した記憶があるので、万が一の際に避難所となる新たな体育館を地元住民に「お披露目」した格好だ

▼卒業後、母校に足を踏み入れる機会はほとんどないため選挙の際には現在の校舎等を眺めながら昔の記憶に思いを巡らせる。卒業時に記念植樹した木々は大きく育った。また驚くほど小さい机・椅子、下駄箱等を見て「昔は大きく見えたのに」と思うのは皆に共通する感想だろう

▼生徒玄関正面には学校の歴史が年表形式で飾られている。難しい漢字も多いので来校者向けの側面が大きいようだ。在学時に創立10周年を迎えたことを思い出した。あれから20年以上経つ。耐震補強を施した母校を見て、自分の身体も老朽化していることを痛感させられた。昔は毎日歩いた道のりを、車で投票に行ってしまう己の怠慢を恥じながら。(新潟・KK)

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