コラム

2008/12/02

ナポレオンの雄志に学ぶ(茨城・MK)


▼あの「ナポレオン」がやってくる!。茨城県近代美術館(水戸市千波町)では、11月22日(土)から「大ナポレオン展」を開催している。今回の展覧会では、海外でも有数のナポレオンの個人コレクションに、東京富士美術館(東京都八王子市)の所蔵品を加えた絵画や彫刻、工芸、書簡、家具、ジュエリーなどの貴重な資料によって、彼とその時代を浮き彫りにするという。早速、筆者も前売り券を購入した

▼ナポレオン・ボナパルトは、フランス革命の混乱を統制し、政治的・軍事的天才として知られる。一方で彼は、芸術や学問などの文化面にも高い関心を寄せ、エジプト遠征の際には多くの学者や芸術家からなる学術調査団を同行させ、現在のエジプト学の基礎を作ったという

▼さらに、エジプト遠征の戦利品として持ち帰った多くの美術品をルーヴルに収めて美術館の整備を進めた。地方にもさまざまな美術館を設置するなど、美術の更なる普及に努めたのはよく知られている話だ

▼ナポレオンの絵といえば、1805年のイタリア遠征の際の「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」(ジャック=ルイ・ダヴィット作)が有名だ。白馬にまたがりアルプス越えをする彼の雄姿を見たことがある人も多いだろう

▼コルシカ島の貧しい貴族の家に生まれながらフランス皇帝になり、ヨーロッパのほとんどを制圧。その後、亡命、再度の戴冠、最後は流刑となった彼の一生は、まるでドラマのようであり、どんな逆境にも不死鳥のごとく蘇ったようにも思える。未曾有の厳しい時代が続く昨今だが、このような時代だからこそナポレオンから得るものも多い。(茨城・MK)

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