コラム

2008/12/24

価格変動にに柔軟な対応を(茨城・HN)


▼行きつけのラーメン店。中盛り、大盛にしても680円と値段が変わらないところが良いところで、ついつい欲張って大盛にしてしまう。だが最近、この価格に異変があった。券売機のところに「材料費の値上げのため、中盛りは50円、大盛は100円値上げします」との文字

▼こんなところに物価上昇の波が押し寄せてきているのかと感じた。しかし、そこである疑問にぶつかった。最近、「小麦の価格が下がっている」という話を聞いた記憶があるのに、なぜ材料費が値上げなのだろう

▼実は政府が国内企業に売り渡す輸入小麦価格の改定が年に4月と5月の2回だけとのこと。今年10月に、この小麦の値段が国内で見直されて値下がりしたが、店頭での価格はその前までの高かった時の価格が反映されているのだ。下がった小麦粉の値段が反映される時期は来年の4月ということになる。そのため、来年4月までは高いままの相場を国内価格に転嫁させた形でラーメン店は頑張らなければならないというわけだ

▼10月の輸入小麦価格は10%引き上げられたそうで、その結果、11月に入って家庭用小麦粉も値上げ。というところで、ラーメン、うどん、パンと、小麦粉を使う多くの店では、11月からたいへんな状況を迎えているということになる

▼そんななか農林水産省では、製粉会社に小麦粉を売り渡す際の価格を、当初の来年4月から前倒しで引き下げる検討に入った。輸入小麦の価格改定の回数を毎年3回に増やしてタイムラグを少なくし、輸入小麦の売渡価格を前倒しで引き下げるというもの。建設資材の単価改定も、このくらい柔軟で早急な対応を願いたいものだ。(茨城・HN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら