コラム

2009/02/09

首都高6車線計画(埼玉・HS)


▼昨年の忘年会席上で「首都高6車線計画」を聞いた。酒の勢いも手伝ったのだろうか、その幹部公務員が自論を展開した。周辺の用地買収を短期間に進めることが課題だが、首都高の6車線化は建設業界の不況のみならず、輸送力不足や首都機能の強化などさまざまな問題を解決する起爆剤ーという内容だ

▼首都高は、東京オリンピックの開催に合わせて昭和30年代に完成。突貫工事で建設されたらしく、不十分な溶接箇所が発見されたり、ジョイント部分の騒音問題も指摘されている。また、日本橋付近の景観問題も話題となっている。なにより、高速道路でありながら設計速度が「60キロ」なのは、何とも不自然だが、あの急カーブを体験したら、納得するだろう

▼関東地方整備局を中心に進められている、首都圏広域地方計画協議会では、21年度に関東ブロックの広域計画を策定する。国の地方支分部局、関係都府県・政令市、経済団体等が対等な立場で計画を協議・策定して行くもの。必要な社会資本整備は、多様な立場の連携・協議が結実してこそ実現していく

▼世界的な経済不安のなか、オバマ大統領のような新しい指導者に期待が集まる。国内では、政権交代に期待がかかっている向きもあるが、まだ実現してないので、選挙では必ず意思表示すことが大切だろう。他人まかせではなく、自ら行動して局面を打開するのだ

▼「首都高6車線計画」はすぐに実現しないにしても、国民一人一人が、考えて・行動する、その積み重ねが経済不安から抜け出す手段となる。建設業界も、省エネ法、地方分権、雇用などの課題を乗り越え、新たな行動・展開が求められている(埼玉・HS)

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