コラム

2009/02/13

今こそニューディ−ルを(茨城・KK)


▼先月26日、茨城県建設業協会は『建設業危機突破総決起大会』を開催した。当初、参加予定者は2000人程度を見込んでいたが、会員企業はじめ建設産業就労者など、予想を上回る約2600人が結集。会場の県民文化センターは立すいの余地もなく熱気に包まれた

▼アメリカ第32代大統領フランクリン・ルーズベルト。唯一、4選された大統領である。初代のワシントンが3選を固辞した関係から、大統領は2選までというのが慣例だった。ルーズベルトの例外は戦時と未曾有の不況がもたらしたものであることは言うまでもない

▼ルーズベルトと言えばニューディール(新規巻き直し)政策。テネシー川流域開発などの大型公共事業によって雇用対策、失業者対策を図ったことはあまりに有名だ。政府は市場には介入せず、最小限の経済政策にとどめる、いわゆるアメリカの歴代政権が取った古典的な自由主義的経済政策から、ある程度関与する社会民主的経済政策に転換したことが経済回復につながったと言われている

▼「100年に一度の不況には100年に一度の対策が必要だ」ー各種建設団体の賀詞交歓会のあいさつで何度となく耳にした。高度経済成長時代のように右肩上がりの時は市場の活力をそぐことなく、任せておけばいい。しかし、今こそ政治力を行使する時ではなかろうか

▼資本主義社会である以上、ある程度の「格差」はやむを得まい。だが、倒産・廃業が相次ぎ、街中に失業者があふれる「貧困」を放置しておくのはまさに政治の責任だろう。即効性のある公共事業を中心とした景気刺激策の早急な実施を強く求めたい。(茨城・KK)

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