コラム

2009/05/15

地方クラブの挑戦は続く(茨城・MK)


▼ことしのサッカーJリーグも序盤戦から中盤戦を迎え、昨年まで2連覇を果たした鹿島アントラーズをからめ首位を争っている。アントラーズがこれまで積み上げた主要タイトルは国内最多の12個。今季はリーグ3連覇に加え、アジアのクラブ覇者を決めるアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の初制覇にも挑む

▼アントラーズのホームタウンは茨城県鹿嶋市とその近隣地域。太平洋に面した地方都市だ。そこに生まれたサッカークラブが国内最高峰までに成長するとは、Jリーグが発足した平成5年ごろは思ってもみなかった

▼世界で最もポピュラーなスポーツといわれるサッカー(フットボール)。有名なビッグクラブといえばスペインのレアル・マドリードがあるが、本拠地は首都マドリード。昨年12月のクラブワールドカップで優勝したイングランドのマンチェスター・ユナイテッドは、首都ではないが産業革命の中心となったマンチェスターにある。イタリアのユベントスも有名だが、本拠地はフィアット社があるトリノ市

▼だがアントラーズは地方のむしろこれと言った特徴のない小都市にある。Jリーグの有名チームを見ても浦和レッズはさいまた市がホーム。昨年のACLを制したガンバ大阪は大阪市が本拠地で、これらと比べても「市場」が限られている地方に存在している

▼世界のサッカー界は、ビッグクラブを中心に有名選手の移籍料や放映権料、スポンサー料などが動き、覇権を争っている。そんななか、「地の利」や予算が限られているアントラーズが、アジア、さらには世界でどこまで戦えるのか。その挑戦に興味を持ちながら応援している。(茨城・MK)

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