コラム

2009/05/19

欲張らないことの大切(茨城・KS)


▼映画「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」を観た。実在のコラムニスト、ジョン・グローガン氏によるノンフィクションで、ラブラドルレトリバーの雄犬マーリーを主人公とした心温まる作品。犬好きな筆者は、その愛くるしい姿と見事な演技に魅了されずにはいられなかった

▼ところでマーリーが教えてくれたこととは…。夫婦そろって新聞社でジャーナリストとして働くジョンとジェニーは、子供を育てる自信がなく、状況を改善しようと犬を飼うことを決意。そして出逢った運命の犬がマーリー。マーリーはこの上なく無邪気でやんちゃなお騒がせ犬。テーブル、ソファ、枕など目に付くものは手当たり次第に噛み付き、破壊してしまうほど

▼ジョンの夢は世界を股に掛ける報道記者。ところが現状はゴミ置場の火事の取材。そんなとき編集長からコラムを書くよう勧められる。渋々引き受けコラムを執筆。そこでマーリーが巻き起こす仰天な事件の数々を書いていくと大評判。一方、ジェニーは家庭のためにキャリアを犠牲にし、流産したり、育児ノイローゼに苦しむことも

▼にぎやかな人生はあっという間に駆け巡る。気付けば3人の子供に恵まれ、ジョンは都市新聞社へ昇進し、大都市郊外に豪邸も建てた。それらのどのシーンにもマーリーがそばに居た

▼人の欲は無尽蔵である。それは無いものを欲しがるから苦しむのであって、ありのままの今を受け入れ、感謝し、精一杯生きていけば、周りにあるたくさんの幸せに気付くことができる。ただ骨を与えれば夢中に喜ぶマーリーは、そのことを生活を通して教えてくれたのである。(茨城・KS)

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