コラム

2009/06/02

近代化の弊害に柔軟な対応(茨城・HN)


▼高速道路料金が休日1000円になったことだし、フラッとプチ旅行にでも行こうかと北関東自動車道を利用し、お隣の栃木県にドライブしてみた。一般道を利用すると、通常3時間近くかかるのが2時間もかからない。「便利になったなぁ」と実感

▼これからの季節、逆に栃木県や群馬県方面から海水浴などで茨城へ遊びに来る機会もさらに増えるに違いない。高速道路などさまざまなインフラ整備が、地域間の経済効果に大きく貢献しているのは確かである。今後、益々のインフラ対策が展開が期待されるところだ

▼だが近代化の流れは、利便性だけを生むとは限らない。思わぬ弊害も生じる。インフラが整備され、遠方への往来が容易になると、同時に情報や文化が交錯するスピードが速くなる。世界的に流行の新型インフルエンザなど、危険なものまで拡大させることにもなるのは好例である

▼とはいえ、高速道路ネットワークをはじめとしたインフラ整備は絶対にかかせない。地震などの大規模災害時には、緊急輸送道路として道路が生命線となる。電気、水道などの円滑な供給は、住民の生活には必須だ。そこで、ハード面の整備を進める一方で、新たに浮上した問題にすぐさま対応できる体制づくりが重要だろう

▼パンデミック(世界的大流行)が懸念されている新型インフルエンザ。かかりつけの診療所が軽症者を診療する仙台市の医療体制「仙台方式」が注目され、国も取り入れる検討に入った。地方発の危機管理対策が国の対策に先行した格好だ。市民のことを、いの一番に考えた仙台市の対応を他の地方自治体も見習うべきだろう。(茨城・HN)

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