コラム

2009/06/18

介護と建設の2K(埼玉・YW)


▼介護と建設業は将来的に外国人に委ねられるのか―最近そうしたニュースや識者の声を聞く回数が増えた気がする

▼介護のニーズは超高齢化社会を迎えたわが国では多く、しかしサラリー面、大変さなどから若手が離職していくようだ。その結果、求めたのは、インドネシアなど東南アジアからの受け入れであった。しかし、それほど貴重でかつ大切にしなくてはいけない介護のなり手に対して、日本人でも難解な漢字テストを強い、悪戦苦闘し場合によっては本国に戻されようとしている

▼少しケースが違うかもしれないが、埼玉県蕨市のフイリピン一家のうち、中学生の娘だけを残し両親は国外退去させられた。退去した父親は、建設関連業に従事し、その雇い主の社長が「日本人が嫌がる作業を積極的に取り組み、仕事振りも真面目だった」とコメントしている。つまり建設業も若手の人材確保が難しく、近い将来海外頼みの可能性すらあるのだ

▼事実、日建連と海建協は外国人研修や技能実習には、現行の3年から期間延長、また、再入国制度の円滑化などを報告書としてまとめている。つまり、国内の労働力不足、少子化は深刻であり、ついに海外に頼ることを物語っている。しかし、わが国の政府や法律は外国人に親切ではない。鎖国の長かった国、さらに陸続きでない島国の国家らしく、まさしく「外国」の人として見ている

▼最も有名なのが成田空港の税関で、外国人の列は長く質問がねちねちと長い。不評は世界的に有名である。介護、建設、国内での人材不足をカバーし希望を持って日本に来る外国人をむしろ積極的に応援すべきではないか。(埼玉・YW)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら