コラム

2009/06/29

時を越えて立つガンダム(群馬・HM)


▼今年は、アニメ「機動戦士ガンダム」の生誕30周年。これを記念して東京お台場では実物大ガンダムが建設されており、7月から公開される。立った姿の実物大がつくられるのは今回が初。第1話のタイトル「ガンダム大地に立つ」がまさに現実のものになるわけだ

▼筆者が初めてガンダムを観たのは、小学校に入るかどうかという頃。なぜ、これほど長い間愛され続けたのか。それは今でも現役でシリーズが続いていることが大きい。新たなシリーズが1つもなければ、古い名作としてたまに思い出される程度だったのではないか。常に「ガンダム」を世に送り出し続けたことが、過去の作品にも命を与えている

▼最初のシリーズはファーストガンダムと言われ、そのファンをオールドファンと呼ぶ。新シリーズをつくるときに無視できないのがこのオールドファン。ファーストガンダムの印象が強すぎるために、新しいものをなかなか認めない気難しいファンだ。しかし、このファン層は、いわゆる「最古参」。作り手も側も絶対に無視できない

▼とはいえ、オールドファンだけが満足する作品をつくっていてはマニアックになる一方だから、新しいファン獲得も重要課題の一つだ。今の子ども達にも受け入れられ、さらにオールドファンも引きつける。それが求められる

▼時代のニーズ、ファンの要望に応え続けた作り手の知恵と力が今、実物大ガンダムとして形になっている。筆者もこの夏は、ぜひお台場に行こうと思っている。「好き」だけではなく、ものづくりの難しさも少し頭の片隅におきながら、子どもの頃夢中になった白い巨人を見上げてみたい。(群馬・HM)

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