コラム

2009/07/24

自己啓発書と行動(茨城・KK)


▼『たった1分でできると思わせる話し方』(樋口裕一著・幻冬舎刊)、『変えるのは営業だ』(工藤竜矢著・さくらパブリッシング刊)、『御社の営業がダメな理由』(藤本篤志著・新潮社刊)…。先日、県立図書館のベストセラーコーナーで手に取った本だ。書店をのぞくと、書棚は無数とも言えるほどの自己啓発書の類であふれている

▼今年も水戸市内の建設会社の安全大会を取材した。スポーツ界から芸能関係まで、同社は毎年、記念講演にユニークなゲストを招いている。今年の講師は経営コンサルタント・佐藤満氏。『攻めのビジネススピリッツ』と題して熱弁を振るった

▼佐藤氏(66歳)は大学卒業後、欧州、アフリカ、中東、アジアなど38カ国を無銭旅行。帰国後、商社勤務を経て31歳で本田技研工業?に途中入社、すぐにブラジル勤務を命じられる。持ち前の行動力で実績を上げ、42歳でタイの現地法人の社長に抜擢される。以来、タイでのホンダ車のシェアを5年で2・5%から22%に引き上げるなど大活躍。その後も日独米の大手自動車企業経営に携わる

▼「事態が好転しない原因は常に自分にある」―『原因自分論』が佐藤氏の持論だ。「環境のせいにした時、企業の成長は止まる」、さらに「チャンスはできない。誰よりも早く動け」など具体的事例を示しながら、理想のリーダー像、具体的な営業戦略を語った

▼「古今東西、自己啓発書とは同じようなもの」―以前、ある先輩に聞いた。健康法と同様、確かに多くの場合、その内容は普遍のものだ。「読むだけのマニアにならず、何かひとつ実行してみる」(同先輩)ということだろう。(茨城・KK)

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