コラム

2009/08/11

超大型補強のチームに注目(茨城・MK)


▼1人のプロサッカー選手の移籍金が約134億円(9600万円ユーロ)…。スペインの名門クラブ、レアル・マドリードは今夏、昨年のヨーロッパ最優秀プレーヤーであるロナウド選手の獲得に、これだけの金額を投じた。さらに、2年前の欧州最優秀選手だったカカ選手も約91億円で獲得。驚きをも通り越す額である

▼超大型補強を主導したのは同クラブのペレス会長といわれる。建設業界で財を成した会長は根っからのマドリードファン。クラブがその強さと美しさを誇った約50年前にならい、会長に就任した2000年からは、ジダン選手やベッカム選手などのスターを集めチームを作った。しかし結果は思うに任せず、昨シーズンは最大のライバルであるFCバルセロナにヨーロッパチャンピオンズリーグの優勝を奪われた。そこで会長に返り咲いた今夏、再び大金を掛け頂点に上ぼり詰めようとしている

▼そのバルセロナは育成組織から選手を引き上げてチームを構成するのが伝統。今回のチャンピオンズリーグの決勝戦でスタメン出場した11人のうち実に7人がそういう選手だった

▼興味深いデータがある。イギリスのある教授が国内の40のフットボールクラブを対象に過去20年間の補強費(移籍金)とチームの成績を分析した。それによると、投じた移籍金と順位が関係していた割合は約16%。一方で、サラリー(選手の年棒)と成績は92%の確率で結びついたという

▼尋常ではない大金を投じたレアルが今シーズン、どういう戦いを見せるのか。クラブの方針を見ながら観戦する楽しみもある。(茨城・MK)

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