コラム

2009/08/25

家のローンどうします?(茨城・MK)


▼我が家のローン残高は1793万円、しかし貯金はわずか5万円あまり…。こんなに借金がある「家」は茨城県。今年度の予算(補正を含む)を「家」にたとえると、家計簿はこうなるという。予算10億円を1万円に置き換えて計算した

▼では?火の車?である家計簿を見てみる。まずは支出だが人件費や物件費などの「生活費」は390万円。10年前と比べると、行財政改革などで13万円ほど切り詰めた。公共事業などの「家の増改築」や「車購入」は168万円。事業費の縮減を進めた結果、10年前から118万円も少なくなった。公債費にあたる「ローン返済」は129万円。積立金などの「貯金」はわずか11万円しかない

▼一方の収入である。「給料」に相当する県税は409万円。国からの税源委譲などで10年前から42万円増えた。が、「実家からの仕送り」である交付金や「友人からの援助」の国庫支出金が合わせて90万円減らされてしまっている。その穴埋めに「借金」つまり県債が増加し、家のローン残高は、ついに1793万円にまで膨らんでしまった

▼実際の家庭でこれだけの借金があれば大変なことになる。一方で、県などの公共団体が行う投資というのは、民間からの投資を促す「呼び水」のような働きも必要とされる。景気対策が必要な時もある。借金が先行する場合もあるだろう

▼今月30日には、衆議院総選挙と合わせて県知事選挙も行われる。これまでの知事選と違い現職も含め6人が立候補した。積み上がってしまった借金をどうしていくのかも大きな争点の一つだ。貴重な1票と合わせて、当選者の賢明な施策が求められる。(茨城・MK)

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