コラム

2009/09/03

大きな奇跡・小さな奇跡(埼玉・TN)


▼何かのテレビ番組で老人がインタビューにたいして「宇宙の真理を知りたい」と答えていた。宇宙に対する不思議さは筆者も子供の頃から、考えることが少なくはなかったが、この老人の言葉はそのすべての疑問を包括するような一言だった。宇宙の真理とは恐らく、宇宙そのものではなく、人類の生まれた理由などもっと深く哲学的なものだったかもしれない

▼過日のことだが偶然に書店で『ここまでわかった! 宇宙の謎』(佐藤勝彦監修、PHP文庫)とする本を見つけ思わず手にした。同書では、宇宙の歴史をはじめ、難解な相対性理論や量子論、宇宙の最先端論などを分かり易く紹介している

▼その中で興味深く読めたのは、地球が存在する天の川銀河は、約30の銀河から構成される銀河群の一つだが、そのすべての銀河が合体し一つの銀河になると書かれていた。それは実に数兆年も先の未来のことというから驚きである

▼また、専門的なことについては、超ひも理論をはじめ、M理論までこれまで筆者にとって聞いたことがなく理解不能なことが数多く記述されている。しかし、この本の最後は、宇宙は理論上無限に存在するとも書かれているが、今だ事実は分からないと結んでいる

▼宇宙は約137億年前に10のマイナス35乗というものすごく小さな点から始まったビッグバンの後、膨張し計りきれない大きさを得た。一度は聞いたことがあるかもしれない。とても信じられないことだ。しかし、これだけ大きな宇宙が存在している奇跡が成り立っているのだから、始まりが小さな一点だったとする奇跡があっても不思議ではないと感じた。(埼玉・TN)

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