コラム

2009/09/10

意欲向上のプラスアルファ(埼玉・SW)


▼いわゆるリーマンショック以降、急速な景気悪化が続いている。最近になってようやく下げ止まりの傾向は見られるものの、本来「事業の再構築」という意味のリストラは人員削減にすり替わり、一層の人減らしが進んでいる。このご時世ゆえ仕方ない面はあろう。それでも「残された」社員にとっては、いかにモチベーションを保って仕事をするかは重要

▼企業収益を確保するため、人を増やさないのであれば、既存社員の底上げが手っ取り早い。社員教育しかり、環境改善しかり。意欲をかきたてるには、なんらかのプラスアルファは有効だと思う

▼例えば、楽天。社員にかぎらずアルバイトなども食堂(朝食・昼食)は、一部メニューを除いて全品無料で提供している。無料化に踏み切ったのは「業務の活力につなげてほしい」(三木谷社長)との考えから。加えて「特に若い社員の食費の負担を減らしたかった。また、同じ釜の飯を食べることでオフィスを自分の家のように感じてもらいたい」という思いもあるそうだ

▼例えば、まちの印刷屋さん。大学時代、とある印刷会社へ職場見学に伺った。工場を案内されているとき、社長が若手社員に対して「この前、子供が産まれたんだってな。おめでとう」と祝福していた。普段の何気ない会話の1コマかもしれないが、目に留まった。結局、その会社とは縁がなかったものの、その光景を忘れることはないだろう

▼このようなはからいや思いやりは、社員の意欲向上に一役買っているに違いない。また、費用対効果を考えれば、安い出費かもしれない。特に、後者は社長の気持ち・行動次第で、お金はかからない。(埼玉・SW)

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