コラム

2009/09/29

継続は才能なり(茨城・KK)


▼(ナレーション)「イチローはなぜ、同じ毎日を繰り返しているのに未来をつくれるのか」(イチロー)「確かな一歩の積み重ねでしか、遠くへは行けない」。某通信会社のテレビコマーシャルが耳に残っている。米大リーグ・マリナーズのイチロー選手が、史上初となる9年連続200安打を達成した

▼日本のプロボクシング界で最も勝率の低い、世界チャンピオン経験者をご存知だろうか。元世界フライ級王者・花形進氏。65戦41勝7KO16敗8分。勝率6割3分。十分立派な成績だとは思うが、めったに負けたことのない元エリート達の中では、確かに見劣りする

▼現在、ボクシングジムを主宰する花形氏の座右の銘は『継続は力なり』。教え子の星野敬太郎選手が、30歳を過ぎて2度も世界タイトルを獲得し脚光を浴びた時、花形会長は「ボクサーが強くなる一番の秘訣は、続けることなんだ」とインタビューに答えた。それは弟子からではなく、自身の経験から得た教訓だ

▼4回戦でスタートした花形氏が10回戦に昇格したのはデビューから5年後。すでに31戦をこなしていた。初の10回戦で見事なKO勝利を収めてからは連戦連勝。日本フライ級タイトルを獲得。しかし世界の頂点にたどり着いたのは62戦目。実に5度目の挑戦だった

▼イチロー選手や花形氏について、友人と話した。「続けることは、誰でもできることではない。また、誰にでもできる。継続できるってことは、大きな才能だ」。部屋のテレビからは「走り続けた者にしか、チャンスはやって来ない」サッカー・エスパニョール・中村俊輔選手による新型車のコマーシャルが流れていた。(茨城・KK)

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