コラム

2009/10/20

カレット活用のすすめ(茨城・KM)


▼「人の不幸は蜜の味」とはよく言ったもので、火事や事故に思わず反応してしまうのは人間のさがだろうか。火事の現場に野次馬が群がることや、ラジオから「この事故を見て通る車で、対向車線も渋滞…」という交通情報が聞こえてくることからも間違いないと思われる

▼「おい!こんなところでブレーキ踏むなよ!追突されるよ!」「いや、事故の破片かと思って」。先日、運転をしていた友人が突然ブレーキを踏んだ場所は、水戸市内の交差点。確かに路面がキラキラ光っているが、交差点部一面がキラキラしているため「事故では無いね」と話しながら通り過ぎた

▼後日、注意して市内を走行してみると、同様に一面が光る交差点を何カ所か発見した。調べてみると、リサイクルの一環として「カレット」と呼ばれるガラス片が舗装に練り込まれているとのこと。アスファルト舗装の原材料であるアスファルト・砕石・砂のうち、最大10%〜20%までカレットに置き換えることができる

▼カレットを舗装に加える最大のメリットは、表層部への利用により路面が光を反射し、視認性が向上すること。特に夜間や見通しの悪い交差点などでは、ドライバーに注意を促すことになり事故防止が見込まれる。なおこの舗装は、補修時には剥がしたものを破砕し、カレット入り再生骨材として再び舗装に利用できる優れものだ

▼リサイクル、事故防止に寄与することからも、カレット入り舗装の利用はもっと拡大するべきであろう。キラキラした道路が当たり前になれば「事故の破片か!?」と勘違いしてブレーキを踏むドライバーも居なくなるに違いない。(茨城・KM)

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